Cinema Sound Works株式会社

代表挨拶


”福島音響”創設者、福島幸雄が第一線からの引退を決意し、その福島音響から全てを継承して、この会社は誕生しました。場所は同じ、メンバーは若干再編して仕切り直しました。業務に関してですが、今まで通り映画作りに専念する姿勢は、些かも変えるつもりは有りませんし、変える事が出来ません。相変わらずな職人の集まりです。そして、コンパクトにデザインされた会社です。

そのコンパクトさを最大活用し、ここまで営んできました。機転の速さ、意思伝達の早さ、設備投資が小額で済む事、要はコンパクトな経営を好んで望み構築して来ました。映画作りには相応しくなさそうですが、シンプルに間隙を突きながら前に進むには理に適っていました。このやり方に合致してきたのが、中小資本の映画製作です。その中小作品をひたすらフォローし続け、共に生き延びてきました。メジャーには無い風通しの良い映画作りが心情ですが、予算面で厳しいのは周知の事実。しかし出来上がった作品は、ほぼ対等な条件で”公開”へと誘われる訳で、予算上の制約から”音が良くない”或いは満足なポスプロが出来ない”等々、全く納得いきません。

年間何百本も製作される邦画のほとんどは、中小規模のものです。これら邦画の質を底上げしたい、海外の映画祭などに出品しても引けを取らない品があって欲しいという強い思いがあります。なので、弊社のようなコンパクトな会社でもメジャーと相応のシステムを持ち、上位フォーマットと何ら変わらない上がりを構築出来るという事に大きな意義を感じます。

また特に、人材の育成には大きく力を注いでいます。機材やシステムを動かすのは人間であって、それらに振り回されていたのでは何にもなりません。また、脚本を見極める力、芝居心、センス、すなわち総合的な映画力を持ち合わせなければいけません。その為、一人の人材を育てるには膨大な実務経験を有し、おいそれと簡単には責任ある技術者には成り得ませんが、弊社には人材を十二分に育む為に必要不可欠な豊富な作品群と、映画人やスタッフの流れが途絶える事はありません。その作品制作を通じ将来の人材を常に鍛えています。

私は常々、”機材は楽器、技術者は奏者”だと言っています。おこがましいようですが、本当にそう思っています。二つがきちんと噛みあい、しっかり表現出来た時に映画のサウンドトラックは、バックスクリーンモニターから朗々としたシネマサウンドを奏で、表現豊かな画が銀幕に投影されます。

それは皆さんが個々に持ち合されてる、あの懐かしいトーンや色彩であって欲しいのです。”すべての映画の下支えになれれば嬉しい”この一言に尽きます。

大好きな映画の為に皆で頑張っていきます。


代表取締役 
中山 隆匡 (なかやま たかまさ)

昭和41年5月27日東京都大塚生まれ

日本映画・テレビ録音協会会員
日本映画テレビ技術協会会員
日本ポストプロダクション協会会員